具体的なコンサルティングの進め方

 

Question1 障害者枠での採用で将来のキャリアプランが見えない

 

キャリアプランニングシートを一緒に作って行きます。

(1)自分の好きなこと、夢中になったこと
過去を振り返って自分の趣味や体験を書き出して、共通点や、今後やってみたいことを記入して下さい。

(2)職業観
何の為に働くのか? どのように働きたいかを、現在の自分の考え方を記入して下さい。

(3)将来の夢
(1)(2)の記入内容をもとに、将来どのような仕事に就きたいのか、興味のある分野を記入して下さい。またその職業で必要となってくる資格やスキル、能力を調べて記入して下さい。

(4)キャリアプラン
(1)~(3)の記入内容を基に、これからの自分の将来設計を記入して下さい。3年後、10年後・・と、各年齢での仕事の目標や、プライベートでの目標を順番に記入して行きましょう。

(5)最終目標
どんな人間に成長しているか等、将来の最終目標である理想の自己イメージを記入して下さい。

 

例 https://www.web-sana.com/common/images/readnet/plansheet.jpg

 

 

Question2 障害特性に合わせた配慮をして欲しいと思いながらどう会社や上司に伝えたらよいかが分からない。

 

自分の取扱説明書を一緒に作って行きます。

⑴自分の症状、疾患、特性に合わせ、どう扱って欲しいかをまとめ、視覚的に示せるものを作ります。
例えば、口頭対面指示が苦手なので、文書で指示をお願いします。など

⑵指示系統を考える。
障害のことを管理職が勝手に職場に伝えるのは難しい

どのくらいの情報を どういう範囲の人達に伝えるか?ということを障害者側から 擦り合わせていく。
例えば、本人が伝えるのか?上司の方が言うのか?どの場所、タイミングで言うのか?など

 

 

Question3 自分の障害特性に合う仕事が見つけられない。

 

仕事の内容や職場環境によって、その特性が良い方向に動くか?悪い方向に動くかも変わって来ます!

例えば、ASDの場合、特定のことに徹底してこだわる特徴は興味のある分野ならデザイナー・ライター・エンジニアアナリスト・研究者などで生かされたりADHDなら色々なところに興味を引かれ変化に敏感という行動力ある特徴は、営業・販売職・デザイナー・プランナーなどで生きる可能性が有ります。

そこで、ご自身の能力・経験、興味・関心、価値観が、どこにどれだけあるか?が分かるキャリアインサイトの利用を お勧めします。

その他にも人材紹介エージェントでも、それぞれ適職診断おこなっています。

 

 

Question4 今の仕事が自分に合っているか分からない。

 

合っているか?判断基準11項目

⑴思い込みではないか?  悪いところばかりに囚われていませか?良いところも考えてみましょう。

⑵仕事が好きと言えますか?  どちらでもないなら合ってないかも自分の感情に素直になるのが重要な判断基準。

⑶やりがいを感じていますか?  感じていなければ、どうすれば感じられるか書き出してみましょう。

⑷成長できているか?

⑸成果は出ているか?  能力を生かせているか?

⑹仕事で改善できるところはないか?

⑺プライベートは楽しめているか?

⑻やりたくない仕事と比べる。

⑼自分の性格と仕事内容は合っているか?

⑽会社の方針や文化に共感できますか?

⑾働く環境は満足できますか?  上司との関係・教育制度・残業など

 

 

Question5 職場の方とのコミュニケーションに悩んでいる。

 

  • 相手の視点に立ってみる=相手の大事にしているもの こだわり価値観で考えてみる。
  • 挨拶の工夫=挨拶の時に相手の名前を呼び目を見て笑顔で
  • 前向きな言葉を使う
  • 傾聴するように心掛ける
  • こまめに素早く報連相する
  • フィードバックが有ったら感謝する=成長する可能性の指摘だから
  • アドバイスは即実践する
  • 仕事の仕方を真似する=○○さんと同じやり方を真似させて下さいと伝える
  • 自己開示=自分が大事に思っていることを話してみること
  • 飲みにけーションを活用=とにかく話を聞く
  • こまめな御礼を大事にする
  • アサーショントレーニング=自分も相手も大切にした自己表現を身につける

 

 

Question6 カミングアウトした方が良いのか悩んでいる。

 

カミングアウトしたときのメリットとデメリットそして最悪の場合の対処方法を考えてみる。

例えば、メリットとして考えられるのは

  • 出来ない理由を言えるよになりスッキリする。
  • 人を見て いちいち判断しなくても良くなる。

 

デメリット

孤立してしまう。敵が増えてしまう

 

もしカミングアウトすると決めたなら00が出来ませんと言うのではなくて、「00は苦手ですが、00すればできます」と言う。
例「聞き取りは苦手ですが、文章で指示されればできます」

 

 

Question7 仕事をしたいが自分に出来る仕事が分からず嫌になってしまっている。

 

今までの成功体験できたことを思い出してみよう。例えば大学を卒業できたとか?資格を取っているとか、もし何も無ければ、これからスキルを身につけよう。後、強み発見チェックリストなどのアセスメントを受けることもお勧めします。

 

 

Question8 自分の発達障害について聞いてもらえる人が職場にいない。

 

・どのような点を相談したいのか?理解して書き出しましょう。

・どのような言い方をすれば、誰だったら話を聞いてもらえるかもしれないといった戦略を一緒に考えましょう。

 

Question9 これから障害者雇用を考えていますが、何をポイントに選べば良いのか分かりません。

何処にポイントを置くか?で変わってきます。

  • 単に障害に対する配慮を望む方→ 一般企業の障害者雇用
  • 給料的に高いところを望む方→ ハイクラス障害者雇用エージェント
  • いきなり仕事に復帰する自信がない方→ 就労移行支援事業所
  • 就労移行支援や特別支援学校での就職活動を経たが雇用に繋がらなかった方→ 就労継続支援A型
  • 居場所が欲しい方→ 就労継続支援B型
  • コミュニケーション力を身につけてから就職したい方→ 障害者職業総合センターのワークシステムサポートプログラム

 

Question10 オープンかクローズでの一般就労にするか悩んでいます。

………………………………オープン         クローズ

給料         安い           高い

求人数        少ない          多い

周囲の気遣い  合理的配慮を求められる    気を遣わせない

通院服薬    考慮してもらえる       タイミングが難しい

勤務形態

業務内容    企業に相談できる       自分で選べる

発覚      心配なし           不安

以上の様なメリットやデメリットを ご自身の価値観で大事と思うことや譲れないもの等を鑑み判断解決の道を お手伝いします。

 

 

Question11 何回も転職していて、どこも長続きしません、どうしたら長続きできるでしょうか?

3つの力が必要です。3つの力とは①企業側のアシスト②発達障害者自身のセルフケア能力③外部専門機関によるサポート

この3つの力を準備できるか?これは②セルフケア力とも云えますので一番大切なことはセルフケア力を身に着けることです。

発達障害を持った方は、子どもの頃から失敗体験を沢山経験していることから自己否定に陥りやすく、就職や大病などライフイベント等の時メンタル不調に陥りやすい傾向があります。また、孤独や抑鬱、プライド等が原因で人に助けを求めることが苦手です。しかし、一人では出来ないことや満たされないことは、放っておくのではなく周囲の人と繋がることで解決の道が開く可能性が高いのでセルフケア力を身につける必要があると思います。

具体的にどうやって身に着けるかを一緒に考えて行きます。

 

Question12 成功例や失敗例を知りたいです。

例①      ハイクラスエージェント利用成功例
32歳 女性 ASD 大手銀行の事務員 一般で数か所転職を繰り返し障害者雇用に切り替える際atGPに登録し年収で300万のところに落ち着けた。

例②      カミングアウト成功例
28歳 男性 ADHD 不動産営業
不得意の事務のミスをカバーしてもらえれば得意な新規獲得に専念できると上司に提案し専属の事務員を付けてもらったところトップクラスの成績を出せた。

例③      外部専門支援機関利用成功例
31歳 男性 ASD 信用保証協会の事務員
転職を繰り返す中、当事者会の仲間から立川の東京障害者職業センターを紹介される。そこから次に幕張の独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構内障害者職業総合センターに移り発達障害者のワークシステムサポートプログラムを受けたことにより信用調査報告書の校正校閲の仕事に就けた。

例④      職種変更転職成功例
29歳 女性 ADHD 水泳インストラクター
事務でのミスが重なり肩たたきが限界にきて転職

例⑤      障害者就労失敗例
44歳 男性 広汎性発達障害 大手企業の事務
仕事任せられるものがないとの理由で自習ばかり何か月もやらされて気が滅入る。

以上の様に只、障害者雇用に切り替えれば安心と云う訳でもないので、転職の際には、よく見極めて行きます。

 

Question13 障害者手帳を取った方が良いですか?

デメリットとして生命保険の審査が通り難いとか不動産賃貸で差別を受けるとかある様ですが、メリットの方が大きいかもしれません。メリットとして①福祉サービスを受けられる。②税金の障害者控除を受けられる。③医療費助成 ④施設や交通の割引 ⑤公営住宅の優先入居 等々盛り沢山!

 

 

Question14 結婚は諦めた方が良いか?

発達障害者だから結婚は諦めなければならないとか不幸になるとか一概には言えません。実際に発達障害者でも結婚生活を楽しんでいる方々は沢山いらっしゃいます。では、どうすれば結婚生活を上手にやっていけるか?と云う事ですが、①相手の性格や生活パターンを知る。(相手が健常者でも障害者でも同じ)②自分の性格を相手に伝え お互いの性格や生活パターン上の共同生活での問題点をピックアップし、それに対し どの様な工夫が必要か?検討し努力目標を設定したりするのも一手
例えば、漫画やフジTVドラマになった「僕の妻は発達障害」新潮
にある様に出来ないことはパートナーがホローし、その代わりに出来ることは精一杯お互いの為に頑張ると云うのが理想です。 しかし、お互いADHD同士で両方とも片付けが苦手と云った場合は、どうするか?そんな場合には公共のサービスでヘルパーさんを頼むとか外部の力を借りる事ができる夫婦は破綻しませんが、できない夫婦で、何例か離婚されたケースも見てきました。
要するに どんな結婚生活をしたいのか具体的にイメージして そこに辿り着けない問題を 先ずは二人で話し合いクリアできない場合、外部に相談することが大事と云う事です。

 

Question15 遺伝するので子供を作ったら駄目なのでしょうか?

遺伝率65%ですけど発達障害の発現は様々な要因が影響し合うため「家族のせいで発達障害が発現した」とは言えないと野口晃菜リタリコ研究所長が、おっしゃっています。 遺伝だけが原因ではないみたいですし現実に発達障害者の子供の中には健常者として生きている方が多数いらっしゃいます。 もし、子供が発達障害だったとしても今は様々な公共のホロー体制や福祉サービスがありますので一概に駄目とは言えない考え方もあると思います。 健常者同士からでも発達障害者は生まれて来ています。

 

Question16 周りに迷惑を掛けているので本来は辞職した方が良いのだろうが他に行くところがないので今の会社にいたいが辛いのでどうしてよいかわからない?

迷惑を掛けたくないと云うありたい姿に何故たどり着けないのか?阻害要因を細かく明らかにして問題解決方法を一緒に考えて行きます。また、この手の悩みは、個人個人の価値観で判断が分かれていきますので、ご自身の価値観を明確にするお手伝いも致します。その前に完璧主義に囚われ過ぎていないか?服薬は合っているか?工夫はしているか?考えてみましょう。

又、適応障害についての対処法は? https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_977.html